国重要文化財の寺、11年22億円かけ解体修理 福井の大安禅寺(福井新聞ONLINE)

情報元 : 国重要文化財の寺、11年22億円かけ解体修理 福井の大安禅寺(福井新聞ONLINE)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181111-00010001-fukui-l18
 福井県福井市田ノ谷町の大安禅寺が11月から、国重要文化財の木造8棟を対象に初の大規模保存修理事業に取り掛かる。建物は老朽化や福井地震の影響で破損が進んでおり、約11年かけて本堂や庫裏(くり)などを解体修理し、360年前の創建当時の姿を取り戻す。今月1日に文化庁の特殊修理事業に県内で初めて選ばれた。9日に高橋友峰住職(70)が概要を説明し「素晴らしい文化財を後世に伝えるという思い。緊張感を持って進めていきたい」と期待を込めた。
 大安禅寺は1658年、越前松平家の菩提所として第4代福井藩主松平光通が創建。歴代藩主に守られてきたため、福井城とのゆかりが深い宝物も多い。建造物の専門家で、大安禅寺の保存事業の修理委員を務める吉岡泰英さん(68)は「福井における江戸時代の初期の状況が分かる」と説明。良好な保存状態や各建物の意匠が認められ、2008年に重文に指定された。
 これまでにも高橋住職が部分的に修繕してきたが、随所で破損が進行しており、根本的な修理が必要になったという。文化財建造物保存技術協会(東京)が昨年、大規模修理に向けた調査に入り、高度な専門性などを必要とする文化庁の特殊修理事業に選ばれた。
 事業期間は2029年12月までの予定で、総事業費は約22億円の見込み。設計費などを盛り込んだ本年度事業費は1500万円で、国が75%を補助、残りを県、市、大安禅寺で3等分する。
 修理する8棟は本堂、庫裏、開山堂、開基堂、鐘楼、山門、宝庫、塀中門。各建物で柱の沈下や傾き、屋根の雨漏り、床下の腐朽が進んでおり、本堂と庫裏は特に破損の度合いが大きいという。修理は建物の大部分を解体し、柱やはりなどはそのまま活用、傷みが激しい部材は新しい材料を使う。耐震補強や防災設備の整備にも取り組む。
 修理の期間中も拝観は可能で、1996年建築の枯木(こぼく)堂を仮の本堂とする。修理現場の特別公開も行う予定。

地域
福井-福井市