【平成事件簿】奈良小1女児殺害事件 元捜一課長が語る「犯人逮捕」まで(MBSニュース)

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 奈良県で下校途中の小学1年の女子児童が誘拐され殺害された平成16年の事件。当時、捜査の指揮をとった捜査一課長が初めて捜査の裏側を語りました。
 14年前の平成16年11月。新聞配達員だった小林薫元死刑囚(当時36)は奈良市で下校途中の小学1年の女子児童を誘拐し、殺害。さらに、女子児童の携帯から母親の携帯に一通のメールを送ります。
 『娘はもらった』
 メールには遺体の写真が添付されていました。女子児童は風呂場で溺死させられ、自宅から約6キロ離れた細い側溝に置き去りにされていました。当時、捜査の指揮をとっていた奈良県警の元捜査一課長・葛本英治さん(69)。
 「我が子、孫やったらどういうふうに思うだろう。本当に早く犯人を捕まえたいと思った」(奈良県警元捜査一課長 葛本英治さん)
 連れ去られた現場付近では「マーチ」が目撃されていて、犯行車両ではないかなどと報道されました。ところが、警察が実際にマークしていたのは防犯カメラに不審な動きが映っていたカローラ2でした。
 「(犯行当時の防犯カメラなどに)カローラ2が通学路のところで低速度で走行したり、Uターンしたりするのでちょっとおかしいなと」(葛本英治さん)
 聞き込み捜査などで、カローラ2の所有者が小林元死刑囚の同僚と判明。事件の前に、小林元死刑囚と追突事故を起こして入院し、小林元死刑囚がカローラ2を借りていたのです。
 『今度は妹をもらう』
 事件から約1か月後、またも女子児童の携帯から母親宛てにメールが送られてきます。そして、小林元死刑囚がこのメールを自身の携帯にも送っていたことを捜査本部がつかんだのです。追突事故の際に警察に届け出ていた番号と同じだったからです。そして、事情聴取に乗り出そうとした当日の朝…
 12月30日、毎日新聞がスクープ「きょうにも重大局面」。小林元死刑囚が配達する新聞でした。
 「わかった時の心境は心臓が止まったと思いましたね。(Q.その時には本人は配っていた?)小林元死刑囚は配っている最中です。だから、私は逃げたと思ったわけです」(葛本英治さん)
 緊急配備をしきましたが、小林元死刑囚は普段と同じように配達を終え販売所に帰ってきます。
 「新聞を配っているのに帰ってくること自体、天は私たちを味方してくれた。(小林元死刑囚は)まだ自分の身に関わっていないという感じだったみたいです」(葛本英治さん)
 裁判で罪を認め、自ら死刑を望む発言をした小林元死刑囚。2013年、刑が執行されました。事件から14年。葛本さんは退官後、地域の防犯パトロールを始めました。地域の見回りの大切さを痛感したからです。
 「二度とこのような事件を起こしてはいけない。起こさせてはならない。地域ぐるみで見守っていこうと。地域で犯罪をなくす、またはなくさねばならない」(葛本英治さん)
 今も、犠牲になった子どもの笑顔を忘れることはありません。

地域
奈良-奈良市