「人を育てなさい」遺訓を胸に全国初挑戦 元Jリーガー、龍谷高サッカー部・太田恵介監督 亡き前理事長にいい報告を 佐賀(佐賀新聞)

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 元J選手が教壇へ、教え実践
 30代で教職に就いた元Jリーガーが、念願の初陣を迎える。就任6年目で全国高校サッカー選手権に初出場する龍谷の太田恵介監督(39)。学園の前理事長で昨年1月に78歳で亡くなった井浦順爾さんに誘われたことが人生の転機になった。「先生にいい報告がしたい」と晴れ舞台での全力プレーを誓っている。
 「大切なのは人を育てること。(勝ち負けの)結果が全てじゃないよ」-。太田監督は前理事長の言葉をよく思い出す。勝つことだけを考えていたが、すっと肩の力が抜け、不思議と結果も出るようになった。昨年1月、初めて県新人大会で頂点に立ったが、病気療養中だった前理事長がその2日後に帰らぬ人に。直接優勝を報告することはかなわなかった。
 太田監督は静岡県出身で、清水商高(現・清水桜が丘高)から福岡大に進み、2002年にJ2福岡でプロデビュー。195センチの大型FWとして活躍した。ザスパ草津やV・ファーレン長崎、一時は米国のチームでもプレーした。
 08年に現役引退し、福岡大でコーチを務めていた時に教職の道に導いてくれたのが前理事長だった。13年に体育教諭として赴任すると同時にサッカー部監督にも就任。県大会は新人大会で優勝するまでベスト4が最高で、「いろんな反発もあったと思うけど、先生が全部受け止めてくれた」。クラブハウスの部屋に飾ってある1枚の遺影が、いつも背中を押してくれる。
 太田監督は前理事長の教えをさまざまな形で実践。寮生活を共にしている部員たちには「身の回りの整理整頓などがサッカーのプレーにもつながる」と掃除やあいさつなど日々の生活の大切さを訴えてきた。今年6月の県総体は準優勝だったが、11月の選手権は初の決勝進出で佐賀東を3-1で破った。
 チームは1月2日、羽黒(山形)と激突。太田監督は「自分たちがやってきたことを信じ、部員たちと戦い抜きたい」と話している。

地域
佐賀-佐賀市