ジオパーク認定へ加速 自然と歴史文化との関わりも 喜界島(南海日日新聞)

情報元 : ジオパーク認定へ加速 自然と歴史文化との関わりも 喜界島(南海日日新聞)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190101-00010002-nankainn-l46
 隆起サンゴ礁で形成された喜界島(鹿児島県)で、ジオパークの認定に向けた取り組みが進んでいる。ジオパークとは「地球・大地(ジオ=Geo)」と「公園(パーク=Park)」を組み合わせた造語。町はパーク認定への取り組みと地域振興を連動させていく方針で、2019年2月にも基本構想を策定。推進協議会を設立して具体化を図りながら、20年の日本ジオパーク認定を目指していく。
 ジオパークは地形・地質などの自然資源を観察し、その成り立ちを読み解き、そこにある生態系やそこで暮らす人々の歴史や文化との関わりを考えていく場所を指す。日本ジオパークの認定を受けた正会員は18年9月現在44地域で、うち県内では霧島、桜島・錦江湾、三島村・鬼界カルデラの3地域が認定を受けている。
 町はジオパークの認定に向け、大学教授や喜界島サンゴ礁科学研究所の研究員、町内の観光、商工会関係者、役場各関係課職員ら16人を委員とするジオパーク基本構想検討会を発足。18年6月に初会合を持ち、同年11月には第3回会合を町役場で開いた。
 会合で示された基本構想案では、世界有数の速さで隆起(年間2ミリ)するサンゴ礁で島ができていることや、集落景観(サンゴの石垣)やサンゴと共生してきた歴史・文化が密接に関係していることを島の魅力と提唱。ジオパークの活動を通し、地域文化の掘り起こしやサンゴ礁科学研究所などとの連携を図り、島の魅力を内外に発信することで、地域文化の継承、交流人口の増加など地域の活性化につなげていくこととしている。
 喜界島は10万年前から現在のサンゴ礁の生態系を学ぶ上で、世界的に希少な島だが、地域住民や観光客がその素晴らしさを十分に理解する場がないのが現状。そのため島全体をジオミュージアムとして捉え、地域住民が主体となった「喜界島サンゴ礁ミュージアム」づくりを実施し、島の自然・文化資源価値の再認識とそれを生かした活性化を図っていく方針だ。
 会合では委員から、ジオパークと連動した物産品の開発などで意見やアイデアが出された一方、「新しく施設を整備する際は島の大切な文化財に配慮してほしい」との注文もあった。
 ジオパークでは、まずそのジオパークの見どころとなる場所を「ジオサイト」に指定し、多くの人が将来にわたって地域の魅力を知り、利用できるよう保護。その上でこれらのジオサイトを教育やジオツアーなどの観光振興などに生かし、地域を元気にする活動や、そこに住む人たちに地域の素晴らしさを知ってもらう活動を進めていくことを基本としている。
 喜界町ではジオサイトの候補地に▽テーバルバンタと呼ばれる高台から見る約6万年前のサンゴ礁段丘▽170万年より前の時代に大陸の河川から運ばれた土砂が大陸斜面より深い環境で堆積して形成された長嶺の島尻層群▽水深50~200メートルに生息する貝類などの化石を観察できる手久津久花尾神社の島棚堆積物▽複数段に分かれた完新世サンゴ礁段丘が観察できる荒木中里遊歩道―などを挙げ、その価値と魅力を紹介する作業を進めていく。

地域
鹿児島-鹿児島市