「参拝困難」氏子が移転要望 吉野ケ里公園・国特別史跡内に鎮座する日吉神社 回り道や階段、高齢化で負担(佐賀新聞)

情報元 : 「参拝困難」氏子が移転要望 吉野ケ里公園・国特別史跡内に鎮座する日吉神社 回り道や階段、高齢化で負担(佐賀新聞)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190113-03324756-saga-l41
 吉野ケ里歴史公園(佐賀県神埼市郡)の国特別史跡内に鎮座する日吉神社を巡り、氏子たちが公園外に移転するよう佐賀県に求めていることが12日、分かった。公園整備により、参拝には回り道や階段の上り下りが必要となり、高齢化する氏子たちの参拝が難しくなっている。3年ほど前から移転を求めているが、県は予算上の問題や移転候補地が決まっていないとして、膠着(こうちゃく)状態が続いている。
 神社は公園の「北墳丘墓」の西側にある。氏子によると、敷地面積は約4千平方メートルで、地権者は神社庁。公園の中心部に位置するが、公園敷地には含まれていない。明確な創建時期は不明だが、神社内には施主の名前とともに「文政六」と書かれた一枚板がある。文政6年は西暦1823年。
 氏子は、吉野ヶ里町の神社周辺の地区住民32人と、氏子費を支払っていない15人がいる。最初は国に移転を求めたが、まずは県に求めるよう国から県文化財課を紹介された。神社の移転は全員が承諾し、全氏子が署名押印した承諾書を県に提出、神社庁にも報告した。氏子側は公園周辺の民有地を候補地として交渉を進めていたものの、膠着している間に候補地は別の活用が決まったという。
 公園整備以前は参拝道が複数あったが、現在は一つだけで階段を上る必要がある。氏子には90代のお年寄りが5人おり、高齢化している。当番が2カ月に1回ほどのペースで掃除するが、参拝に苦労する人が増えているという。車で行く方法もあるが、高齢で車に乗らない人も増えている。
 また、公園整備で周囲に雑木林がなくなったことで、神社周辺の木々が台風の影響を受けやすくなったといい、枝の落下で神社が損壊することもあった。
 区長の栗山博さん(69)と氏子の城島信夫さん(78)は「階段を上って参拝することが難しいという人が増えた」「近くの通いやすい場所に移してほしい」などと訴え、氏子の金銭的負担がない形での移転を求めている。
 県文化財課は「移転に伴う予算上の問題と、移転先が示されていないという主に二つの理由で、先に進んでいない」としている。
 吉野ケ里遺跡は、1989(平成元)年に古代中国の史書「魏志倭人伝」の記述との符合が指摘されたことで注目を集め、工業団地化から一転、保存が決まった。2001年に国営公園が開園した。公園には県営部分もある。
 発掘調査は12年度で一区切りとなり、現在は発掘していない。日吉神社は国特別史跡の範囲にあるが、未調査となっている。

地域
佐賀-吉野ヶ里町